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2006/03/08

『ミリオンダラー・ベイビー』と尊厳死

先日WOWOWで『ミリオンダラー・ベイビー』を観ました。
この作品は第77回アカデミー賞で作品・主演女優賞など主要4部門を制したC・イーストウッドの作品。

20060308LAで小さなボクシング・ジムを営む、老トレーナーのフランキー(C・イーストウッド)のもとにマギー(ヒラリー・スワンク)と名乗るトレイラーハウス育ちのホワイト・トラッシュの30過ぎのウェイトレス女性が、フランキーに弟子入りを志願。女性ボクサーはお断り、と最初はすげなかった彼も、彼女の熱意に負けて次第に彼女の指導に熱が入るようになり、マギーは快進撃を続けていよいよタイトル・マッチに臨むのだが…。

※まだご覧になってない方はここからはネタバレ必至です。
私、この映画女版ロッキーみたいなのかと思ってたんですけど・・・正直、終盤の展開には驚かされました。

試合で脊髄を損傷し全身不随になったマギー。生きる希望を失い、フランキーに人工呼吸器を外してほしいとお願いするがフランキーは断ります。するとマギーは舌をかみ切り自殺を図るが止められます。
そんなマギーをみて悩むフランキーに教会の神父は死に手を貸してはいけないと諭すが、そのときフランキーが言った一言…
『彼女を生かすことは殺すことになる。どうすれば・・・』

結局フランキーは人工呼吸器を外し苦しまないよう注射を一本打ちます。
マギーは感謝の涙をこぼし、やがて静かに息を引き取ります・・・。

ALSでも人工呼吸器を付けるか否か決める時よくもめます。
全身不随で寝たきりでも生きていてほしいと願う家族。
死にたくないという患者。
そんなにまでなって生きたくないと、また、家族に負担をかけたくないと死を選ぶ患者。
どの選択も背景にある共通点は、それぞれ相手を想う「愛」だということではないでしょうか・・・。
しかし、その選択のどれが「正しい」とは決して言えません!

アメリカではこの映画に対して抗議運動が起こったらしいです。
日本でも神奈川で昨年、全身不随のALS患者の息子に頼まれ呼吸器を止め自らも死のうとした母親の事件がありましたが(詳しくは、こちら)、自立支援法が施行されればサービスを受けられず同様のことが増えるかもしれないといわれてます。

尊厳死の問題はこの事件を機に国も検討に入りましたが、結論はまだ出ていません。
言えることは、国の制度のせいで死を選択しなければいけないような悲劇を生んではいけないということです。
断じて、いけないのです。

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